明治の思想家、内村鑑三の著作の

読書会に参加しませんか。

　　

 

 

 

ご希望の方は、事前にご連絡ください。

　　　　　　　　　　電話　078-223-2872

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　現在の明石市中崎公会堂

 

　その時から100年を記念して、明石の皆様に「内村鑑三」を知っていただくための講演会を企画しました。

　おいでくだされば幸いです。　　　(済)

 

　　日時　2015年１0月１７日（土）　午後2時～4時　

　　場所　明石市生涯学習センター 学習室３

　　　　　（明石アスピア明石/北館8階　JR明石駅より東へ徒歩3分）

　　講師　関西学院大学准教授　岩野祐介先生

　　      　入場無料

　　　　　　

 

　　---------------------------------------------------------------

　　　「明石の会合」（雑誌『聖書の研究』より）

 　　　「時は１１月２１日、日本晴れの好天気、所は播州明石

　　　の浦、日本第一の風景の有る所、前には淡路島の浮ぶあり、

　　　右には播磨灘　渺茫（びょうぼう）として天涯尽く、左に

　　　は茅ぬの海、須磨の浦は青松白砂の半島をなして其の中に

　　　突出す、画にも優るの風景である、会場は明石郡立公会堂、

　　　関西風の瀟洒たる建築、松林の間に建てられ、小波其下を

　　　洗ふ、此日此所に会する男女六十有余名、神戸より、大阪

　　　より、京都より、姫路より、岡山より、山口より、和歌山

　　　より、関の東よりは東京より、千葉より、半ばは既知の友、

　　　半ばは初対面の友、（略）唯熱祷に続いて一時間半に渉り

　　　し聖書講演ありしのみ、（略）講演終えて一同歩を人丸神

　　　社の境内に運ぶ（略）聖書講演終えて後の我心は自ら緩み、

　　　歌心頻りに催しければ歌聖の殿前に一首を口すさびて彼に

　　　挑んだ

 

　　　　　人丸や歌は歌なり人心

　　　　　　　主義や理想もあったものに非ず

 

　　　　歌聖は驚いたであろうか怒ったであろうか、我は知らな

　　　い、然し講演終わって我が緊縮（ひきしま）りし心が、人

　　　丸山の風景に緩みし時に斯く感ぜし事丈は事実である。

　　　　折詰の弁当の饗応ありて後、山を下り公会堂に帰り、一

　　　同撮影し、午後二時より再び会合を開いた、二時間に渉り

　　　来会者の感話と祈祷があった、感話は種々であったが不平

　　　は一言もなかった、悉く勝利の話であった、感謝の流出で

　　　あった、聴いて笑った、涙を流した、アーメンと応へた、

　　　主イエスは我等の中に在した、（略）

 

　　　　第三回の会合を開いた、三十余名膳を併べて夕飯を共に

　　した、朝の研究会、午後の感話会に次いで是れは哄笑会で

　　　あった、中にもＩ氏の如きは……我等の横隔膜を転倒せし

　　　めた（略）

 

　　　　夜九時に至って会は全く終わった（略）会合の成功を感

　　　謝しながら友と共に堤上を歩めば、秋月冴へ渡り、金波遠

　　　く動いて此世ながらの楽園であった、（略） 感謝、感謝、

　　　此所に一日の天国を味ふた、朝十時より夜の九時まで、時

　　　間は実に短くあった、又惜しくあった。」

 

　　以上は１９１５（大４）年１１月２１日に兵庫県明石において湊病院長湊謙治氏ら

　の発起によって開催された『聖書之研究』誌の読者会についての内村先生の感想文、

「明石の会合」の抜粋です。読者会の模様が手に取るように知ることが出来ます。

　この時も『聖書之研究』誌にこの読者会の広告がのったので、関西以外の各地からも

　参加者があったのでしょう。１１月２３日付の藤井武（在山形）宛の手紙で

 

　　　「小生今朝明石より帰りました、実に恵まれた会合でありました、別紙御一覧下さい、

　　　　今や同志は全国到る所に根ざしつつあります」

 

　と記されています。

　　内村先生がこの読者会の成功を如何に喜ばれていたか、伺い知ることができましょ

　う。